蘇民とは

その昔、旅の途中のスサノオ命(みこと)が伊勢の地にさしかかった時.日がとっぷり暮れてしまいとまる宿を探すのに困り果てていました。そんなスサノオ命に対して里の長者 巨旦将来は冷たい態度で突き放しました。しかし貧しくとも心豊かな蘇民将来は命をこころ良く迎え入れ出来る限り暖かくもてなしました。

その夜、眠りについた命は夢によって北の国から悪疫が襲ってくることを察知して蘇民の家に茅の輪を編んで張り巡らせました。

一夜明けると村中どこの家も疫病に倒れたにもかかわらず蘇民の家だけは無事に難を逃れていたのです。

蘇民は茅の輪によって救われたことを喜び命の不思議な力に感謝しました。更に命は旅立たれる際に『これからどんな疫病が流行っても蘇民将来子孫家門と書いて門口に示しておけばその災いから逃れるであろう』と言い残し去って行きました.以来 蘇民の家は代々栄えました

                                        感彩市場 歴史街道より

頑丈な麻袋に十二支のコマと親札が入ってる蘇民袋胡四王神社の蘇民祭とは

 花巻地方に原因不明の難病が流行したことから蘇民将来の説話譚に基づき慶応元年(1865)より始められた。戦後しばらく途絶えていたが昭和49年氏子青年会の手により復活し今日に至っている。
無病息災・商工繁栄・家内安全・国家安穏・五穀豊穣を願って麓の遥拝殿で行う祈年祭に始まり白鉢巻姿に褌、腰に注連縄(しめなわ)を巻き白足袋に草鞋(わらじ)ばき姿の年男やスポーツ少年団による裸参りに続き山頂拝殿前に松明(たいまつ)を灯し境内内外を清める浄火祭を経て同境内にて勇猛果敢に一つの蘇民袋
(写真)をめぐって奪い合いを繰り広げる一大郷土行事である。

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